ワイヤレスUSBオーディオアダプタセット
REX-Link1 モニターレポート
(このレポートは2004年4月現在のものです)
No.4 兵庫県 ただゆき 様
1.はじめに
もともと、CDを聞くために購入したコンポだったが、CDが膨大になってくると管理が面倒で、探して聞くのも億劫になってきました。ステレオのあるリビングルームは子供達がテレビを見る場所なので、音楽を聴くためにステレオと向き合う時間が減っていくのもやむを得ないことですが、自分のオーディオエリアとして使うことがすっかり無くなってしまいました。
そんななかでipodを愛用し始めると、お気に入りの音楽や新曲をどんどんHD保存していき、外出時は必ずipodで音楽をはじめ英会話レッスンも楽しんでいる。気がつけば、自宅のコンポは埃が積もりラジオしか聞かないありさまになってしまいました。
HDに録りためた音楽ライブラリーをパソコンにスピーカーをつないで聞く方法もありますが、それではパソコンの部屋に縛られているような、違和感を感じます。本当にくつろげる場所でお気に入りの音楽とうまい酒を自由自在に楽しみたい。ipodの愛用者の中には、実はそんな欲求不満をお持ちの方が多くおられるのではないだろうか。
2.製品の第一印象
さて、モニター当選発表から数日して製品が到着しました。製品の箱もREX-Link1も赤が基調のカラーリングです。箱はいいのですが、この赤い色がオーディオセットとあいません。第一原色を使ったオーディオコンポなんてありますか。子供のラジカセやMDプレイヤーならそれもあるかもしれませんが、大人の使うオーディオには無いでしょう。木質のスピーカーにもシルバーのアンプにもそぐわないこの配色は、はっきり言ってアウトです。
3.マシン環境
さて、今回の使用環境はONKYO INTEC A-909(アンプ、チューナー、CDデッキ、MDデッキとスピーカー)のセットで、木造二階建ての一階のリビングルームに置いてあります。一方パソコンは二階の一部屋で集中して使っています。MAC G4と第一世代iMAC、富士通FMV-BIBLO MF5/55D(Windows 2000)と富士通製ノートパソコン数台です。その中で送信用のパソコンはMF5/55D(Windows 2000)にいたしました。理由はiTunesをインストールしてiPodとシンクロさせているのがこのパソコンだからです。MACはどれもOSが9なのでiTunesが使えないのです。
もう一つ理由があります。このMF5/55Dノートパソコンですので一階からと二階からの使用感を比較できます。二階からは有線LAN経由で一階では無線LAN経由(バッファロー社製11Mbps)で。
ここで「何故無線LANが関係あるの?」と思われた方おられるでしょう。私のiPodは15GBモデルです。しかし、パソコンにはそんな大きなHDは内蔵されていません。そこで、MACとWINDOWSでファイル共有可能なネットワークHD(バッファロー社製120GB)を昨年の春に使い始めました。重要なデータ保管とファイルの移動に大活躍しています。もちろんiPod購入を見越して余裕あるボリュームの物を選びました。
つまりわが家では、音楽ファイルは全てネットワークHD内から読み込むためネットワーク接続が必須なわけです。まあ、逆に言えばいつでもどのパソコンからでもネットワークHD内の音楽を聴くことができる、というステキな環境が整っていると言えなく無いのです。
さて、この実験はどんな結果になるでしょうか?
4.セッティングと動作結果
まずMF5/55Dへのインストールはあっけないほど簡単でした。説明書を読みながら慎重にインストールすれば誰でも簡単に失敗することなくインストールを完了させることができます。パソコンのUSBポートにダイレクトにインストールしました。実は、私はUSBハブ(4ポート)を常時使っていますが、インストール後はハブ経由でもダイレクト接続でも同様に使えました。
次にオーディオとの接続です。これは簡単ではありませんでした。添付の光デジタル用ケーブルをどこに挿せばいいのかわからないのです。それは私がオーディオ機器の接続に明るくないためだったのですけどね。
オーディオセットのCDデッキ、MDデッキそれぞれには光デジタル用の端子がありますが、アンプにはそれがありません。MDデッキの空いている光デジタル用の端子に差し込みましたが、音は聴こえません。「この光デジタル用の端子は使えないかも」 そこでアンプの未使用のカセットデッキ用入力端子に差し込みました。当然ですがここを使うと光デジタル接続にはなりません。光デジタル接続にならないことが少々不満でしたが、ここを使うとあっさりと音楽が聴こえてきました。
5.導入後の活用例
さて、聴こえてきた事と使用に耐える事とは内容が違います。ここからが本題です。
(1)無線LAN環境(一階→二階→一階)
オーディオセットは一階、操作するノートパソコンも一階、しかし音源のあるネットワークHDと無線LAN親機は二階です。ノートパソコンには無線LANカードがインストールされて、ノートパソコンはネットワークが確立されています。iTunesを起動しライブラリからお気に入りのアルバムを選び再生ボタンをクリック。「聴こえない・・・いや遅い」少し待たされましたが、音楽は聴こえてきました。iTunesの反応自身が有線LAN接続時よりはるかに遅いので、これは決してREX-Link1の責任ではないことがわかります。
聴こえてくれば一安心「ノープロブレム、使えるじゃない」と思うのもつかの間、私のそばを子供が通りすぎ、二階への階段を上がっていきます。イヤな予感とともに、廊下をパソコン部屋へと進んでいく足音が聞こえると、音楽は聞こえなくなりました。パソコンには「ネットワークが確立されていません」というメッセージが。その後ネットワークを再接続後も、二階で子供達が移動する度に接続は遮断され、とても聞いていられなくなりました。
当然すぎる結論として、11Mbpsの無線接続に限らずネットワークが不安定ではデータ転送が十分に行えず、音楽に限らず「使えないじゃん」となるわけです。家にひとりぼっちで居るか、家族がじっとしていれば問題ないのですけどね。
(2)有線LAN環境(二階→一階)
次は二階のノートパソコンから一階のオーディオセットに音楽を飛ばしてみました。つまりノートパソコンは音源のネットワークHDと有線LAN接続し、ノートパソコンとオーディオセットとはREX-Link1で無線接続です。これは全く問題ありません。子供が一階と二階を移動しても音質が不安定になることもありませんでした。難点は聞きたいアルバムの変更などの操作のために二階に移動しなくてはならない、といったことでしょうか。こんな利用形態は無くはないが、考えにくいですね。
(3)MAC G4(MACOS 9.04)有線LAN環境(二階→一階)
普段は使わない利用環境ですが、テストしてみました。送信機をUSBポートに差し込むだけでインストールは完了です。ネットワークHD内のファイルをダブルクリックし、QUICK TIMEが起動し再生ボタンをクリックするだけでオーディオから音楽が聞こえます。とてもシームレスな音楽環境です。

→無線LANが不安定 |

→まったく問題なし |
6.添付品について
添付されているのは光デジタルケーブルとACアダプタだけ。余計な物は何もなくインストールガイドのマニュアルがあるだけ。必要かつ十分な内容でした。
7.評価結果
今回の使用レポートはかなり偏った環境でのレポートとなりました。一般的な利用方法(音源を内蔵したパソコン、安定したネットワーク環境からオーディオへの送信)では十分に性能を発揮し、満足できる性能であることがわかりました。木造住宅の一階と二階間の送信も全く問題がなかったことも十分に評価できます。
気になることは(当たり前のことと思いますが)パソコンのシステムサウンド(アラート音など)も送信されオーディオから聞こえてくること。そしてまれにパソコンに送信機を接続し送信を始めても、受信機側は受信をすぐに始められないことがありました(受信機側のACアダプタコードを挿抜すれば解決)。
またUSB関連機器全てに言えることですが、USB接続部とその本体がフレキシブルに折り曲げできると使いやすいのに、そのような製品は非常に少ない。この製品も同様でノートパソコンに差し込んだ状態で移動するときはとても不安になります。低価格でコンパクトな製品を作るためにそのニーズを切り捨てているように思えます。
| *** 補足 *** |
USBコネクタの向きを調整することができる製品の取扱を開始しました。
| マルチアングルUSBコネクタ |
RSD-LKUA1 |
説明 >> |
|
そして冒頭にも書きましたが、オーディオセットと受信機のカラーコーディネーションが最悪。モノトーンやシルバーメタリック等の採用を是非お願いしたい。
この製品とは直接関係ありませんが、私はドライブ中にiPodをFMトランスミッター(サンタック社製FMTM-101)に接続して使っています。従来の他社製品と比べると音質もデザインも使いやすさも格段にいいです。一方、REX-Link1の音質はこのFMトランスミッターとは比較にならない素晴らしいものです。もちろん全く異なる技術の製品ですから比較すること自身が無意味なのはわかっています。しかし、カーオーディオに疎い者にとり「なぜ車の中ではあの程度の音質しか出ないんだ」「なぜFMトランスミッターしか使えないんだ」と疑問は残ります。「REX-Link1の技術がカーオーディオにも応用できれば」と素人の気持ちで期待したい。
8.おわりに
以上、大きな期待を持って臨んだ製品レポートは十分な性能であると評価できると感じました。
パソコンとオーディオ、テレビ等の家電製品との共存・応用が単に1+1にとどまらず、数倍の満足度を得るにはデザインや使い勝手の向上が性能以上に求められるように思えます。携帯型デジタルオーディオの世界でiPodがひとり勝ちするのはApple社の抜群の製品デザイン能力に因るところが大だと言えます。多くのWINDOWSユーザーがiPodを購入するのも「使って満足、持ってうれしい」ことが理由です。満足できる性能の製品を作るのは、メーカーとして当たり前のことで、持ちたくなる製品を作るのがファンを増やすために必要なのでしょう。HDビデオレコーダー市場が爆発しないのはPC関連メーカーが真剣に製品開発をしないせいだと思います。
以上、余計なことまで書いてしまいましたが、ご参考の一助になれば幸いです。