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FireWire-UltraSCSI コンバータ
FireREX1登場!!

■1■SCSI機器は過去のものとなるのか...
  かつてはハードディスクやリムーバブルディスクの増設といえば、SCSIによる接続が事実上唯一の選択肢でした。
ところが最近のパソコンはUSBFireWire(IEEE1394)を標準装備していて、SCSIは外付インターフェイスの主役の座を明け渡しつつあります。

一方以前からのパソコンユーザは、すでにいくつかのSCSI機器を所有している場合がほとんどです。 このような移行期の大きな課題として、従来資産の継承と新旧環境における相互運用をスムーズに進めることが挙げられます。

パソコンが新しくなったからといって、周辺機器のすべてをUSBやFireWire(IEEE1394)機器に買い換えるのはコスト的にも大変です。手持ちのSCSI機器をうまく生かす方法はないものでしょうか?
■2■SCSIポートのないパソコンにSCSI機器をつなげる
  SCSIポートのないパソコンにSCSI機器をつなげる方法で思いつくのは、SCSIボードなどのSCSIインターフェイスの増設。
この方法だと、ほぼ確実に今までのSCSI機器が使えるようになります。

SCSIユーザの間でも最もメジャーな手段ですが、「iMacなど拡張スロットをもたないパソコンでは使えない」「パソコンごとにSCSIボードを用意しなければならない」「パソコンのカバーを開けてのSCSIボードの増設は手間がかかる」などの壁もあります。

本格的にSCSIを運用するならばSCSIインターフェイスの追加は有効な手段ですが、もっと簡単手軽にSCSI機器が使えるようになる方法はないのでしょうか?
■3■FireWireポートにSCSI機器をつなげる
  では「現在パソコンに備わっているポートにSCSI機器をつなげる」というのはどうでしょう。 パソコンに備わっているポートへ変換コネクタ経由でSCSI機器をつなげる方法です。 変換コネクタを使用すると、拡張スロットも必要なくパソコンのカバーを開ける必要もありません
FireREX階層図
FireREX1は、FireWire(IEEE1394)ポートにSCSI機器を接続するための変換モジュールです。 FireWireの命令をFireREX1でSCSIの命令に変換しているため、OSはSCSI機器でなくFireWire(IEEE1394)機器が接続されていると判断 します。
SCSI機器を接続していながら、ユーザーはSCSIの存在をまったく意識する必要がありません。

▼ FireWire(IEEE1394)機器用ソフトウェア対応 ▼
【Windows】   【Macintosh】
  フォーマッタ: 製品(FireREX1)に添付   フォーマッタ: 製品(FireREX1)に添付
  デバイスドライバ: OSに添付   デバイスドライバ: 製品(FireREX1)に添付
  ドライバ: OSに添付   ドライバ: OSに添付
■4■SCSIの短所を解消、FireWireの長所を生かす
  FireWire機器に生まれ変わったSCSI機器は、SCSIの常識を問題にしません。
  1. 機器識別IDの自動設定
    通常、SCSIではSCSI機器ごとに「SCSI ID」を重複しないよう手作業で設定しなくてはなりません。 FireREX1を使用した場合、パソコンはSCSIデバイスをIEEE1394デバイスとして認識します。 IEEE1394上で使用されるIDは自動的に設定されるため、ユーザ側の設定は必要ありません。

  2. 接続台数やケーブル長の制約から解放
    SCSI接続では、例えばUltraSCSIの場合、3台までの接続で全長3m、7台までの接続で全長1.5mというように、接続する機器の数や全体のケーブル長について仕様上の制約がありますが、FireREX1を使えばIEEE1394の仕様に依存するようになります。
    例えば接続する機器数の上限は、理論的に1ホスト63台まで、ケーブル長は4.5mまでに拡大されます。

  3. 再起動不要のホットプラグ対応
    SCSIの場合、機器の接続・取り外しは、パソコンを終了させなくてはなりませんが、FireREX1での接続なら、パソコンの電源を入れたまま、使いたい時に機器を接続し不要になったら取り外すホットプラグが可能です。
    FireWire(IEEE1394)がもたらす先進の利便性を、従来のSCSI機器に付与することが可能になります。
FireREX1接続例
■5■FireREX1接続による制限
 
  1. SCSIでのデイジーチェーンはできない
    FireREX1経由のSCSI機器にデイジーチェーン(SCSI機器の数珠つなぎ)はできません。
    ただし、接続するSCSI機器すべてにFireREX1を使用すれば、これをFireWire(IEEE1394)の規格に沿った接続形態で接続することが可能となります。

  2. SCSI専用ドライバやソフトウェアは使えない
    OSはFireWire機器用のドライバ(拡張機能)を使ってFireREX1に接続されたSCSI機器とデータのやりとりをおこなっています。ですので、FireREX1に接続されたSCSI機器には、SCSI機器専用に用意されたドライバが使えません。つまり、FireWire(IEEE1394)でサポートされていない機器は使えないということになります。
    また、フォーマッタや管理ソフトウェアもFireWire機器に対応したものが必要となります。なお、FireREX1にはフォーマッタが添付されています。

  3. SCSIプリンタ及びSCSIスキャナの接続について
    SCSI スキャナ、フィルムスキャナでは■4■で挙げたメリットに制限があります。
    詳細は、SIMドライバのページを参考ください。
■6■コンパクトボディFireREX1の活用法
  SCSI機器のSCSIコネクタに装着するタイプのFireREX1は、見た目もすっきりしたスマート設計です。

FireREX1写真ポータブルCD-R/RWなどのスリムな周辺機器にも取り付けることができ、持ち運びにも便利なコンパクトサイズ。
職場と自宅で環境が異なる場合、例えば職場でSCSIインターフェイスが用意されていないことはよくあります。 そんなときは、FireREX1を持ち歩くだけでいつでもFireWire(IEEE1394)しかない環境でも SCSI機器の使用が実現します。必要なときSCSI機器にFireREX1を装着し、パソコンにはFireWireケーブルで簡単接続。 かさばるSCSIケーブルも必要ありません。
※Macintoshの場合は添付のドライバソフトウェアをインストールする必要があります。

デスクトップパソコン、ノートパソコンを問わず接続できるのも魅力です。
■7■クロスプラットフォームの実現
  FireREX1はFireWire(IEEE1394)をサポートする主要OS WindowsとMacOSの両方に対応しています。
各環境ごとにコンバータを用意する必要はありません。
対応するOS: Windows 2000、Windows Me、Windows 98 SE
  MacOS 9.0.4以降
■8■FireWire(IEEE1394)機器への電源供給
  FireREX1は、ケーブル上を流れる電源をスルーしFireWire(IEEE1394)機器へ電源を供給することができます。
ケーブル給電対応の機器(ハードディスクなど)を、ACアダプタなしで(FireWireケーブルからの給電のみで)接続して使用することができます。
※FireREX1に接続されているFireWire(IEEE1394)ポートから電源が供給されている必要があります。

FireREX1への電源供給は、SCSI機器のターミネータ用電源(タームパワー)によりおこないます
別売のACアダプタをFireREX1に接続すれば、タームパワーを供給しないSCSI機器(Zipなど)の接続や、SCSI機器の電源を切った状態でのFireREX1のリピータ使用が可能になります。

FireREX1は、ケーブル上で減衰した信号を増幅するFireWireリピータとしての機能をもっています。
■9■4ピンのIEEE1394ポートにも対応
 
FireREX1は、6ピンだけでなく4ピンのIEEE1394ポート(i.LINK)との接続もサポートしています。
4ピンのIEEE1394ポートは、VAIOなど多くのWindowsマシンに搭載されています。薄型ノートパソコンなど拡張性の限られた環境でも、PCカードを導入することなく手軽にSCSI機器が接続できます。

なお、4ピンの規格にはFireWire(IEEE1394)機器へ電源を供給するための電源線がありません。
IEEE1394 4ピンポートからは、FireWire(IEEE1394)機器へ電源を供給することができません。(IEEE1394機器にACアダプタを取り付ける必要があります。)
IEEE1394コネクタ写真 IEEE1394ケーブル図
■10■FireREX1を装着したSCSI機器からのブート(起動)
  最新のMacintoshでは、FireWire機器からのブートに対応しています。
FireREX1を装着したSCSIストレージからのブートも可能です。
◎FireWireブート対応のMacintosh
  ・AGPポートを持つPowerMacintosh G4
  ・PowerMac G4 Cube
  ・PowerBook 400、500(FireWire搭載モデル)
  ・iMac DV(FireWire搭載モデル)
  ・iBook(FireWire搭載モデル)
※OpenFirmWareがFireWire機器からのブートに対応している必要があります。
■11■なぜUSBではなくFireWire(IEEE1394)なのか
  USB/FireWire(IEEE1394)はともにシリアルインターフェイスですが、FireWireの優位性の1つは転送速度にあります。
現在のUSBは最高12Mbps、FireWire(IEEE1394)は最高400Mbpsです。

現在市販されているUSB-SCSI変換ケーブルとFireREX1(FireWire-UltraSCSIコンバータ)を比較したところ、ハードディスクの読み込み(リード)で8〜10倍、書き出し(ライト)で8倍程度FireREX1のほうが速いという結果が出ています。

※上記数字は目安であり、パソコン環境により異なる場合があります。
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