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導入事例
指紋で個人認証の精度を高め機密情報を守る


鹿児島市のソフトメーカーであるソフトワン様が開発したASP勤怠管理システム「TrueTime」は、指紋認証による簡単・確実な入力操作が特徴です。指紋認証の実用化については、ラトックシステムの指紋認証システムが大きな役割を果たしています。

「TrueTime」でタイムカードのIT化を促進
  タイムカードのIT化が本格化しています。
  数ある業務システムの中でも、従業員の勤務時間を把握するための勤務時間入力については、いまだに紙のタイムカードを利用しているケースが多く、企業情報化の大きなネックとなっていました。タイムカードのIT化が遅れている要因として、IT化によって従業員の操作が増えることがあげられます。今までのタイムカードを押すだけの操作が、IT化すると従業員を特定する個人認証作業が必要になります。このように従業員の手間が増えるにもかかわらず、企業にとっては利益を生むシステムではないことが、勤怠管理IT化の大きなネックとなっていました。
  しかし指紋認証を活用したASP型勤怠管理システム「TrueTime」の登場によって、環境は大きく変わってきました。

「TrueTime」は、従来のタイムカードによる出退勤時刻入力を自動化するシステムで、勤怠管理システムの原点となる個人データを生成します。「TrueTime」を導入することで、従業員ごとの勤務状況がリアルタイムに把握でき、従来のタイムカード集計や給与計算などの事務処理が大きく軽減されることから、厳しいビジネス環境の中で導入が相次いでいます。
  「TrueTime」は、従来のタイムカードを置き換えるだけのシステムではありません。複雑な給与体系を持つ企業などでの給与計算が簡単に素早く処理できることはもちろん、事業所が各地に分散している企業などでは地域差を感じさせないリアルタイムな処理が可能です。指紋をはじめとする最適な認証方式を採用することで、現場に負担をかけずに不正防止が確実に実現できることも大きな魅力です。
  「TrueTime」では、従業員が本人であることをシステム側が判断するのに、IDとパスワード、Felicaや携帯電話、指紋認証の3種類の方法を用意していますが、記憶忘れや携行忘れの心配がなくしかも簡単・確実な認証ということで、指紋認証を採用するユーザーが増えています。

「簡単・確実・低価格」を実現するSREXシリーズ
  この指紋認証にはすでにさまざまなシステムが商品化されていますが、数あるプロダクトの中からソフトワン様がラトックシステムの指紋認証システム「SREXシリーズ」を採用したのは「指紋センサ用の開発ツールキット(SREX-SDK2)が無償で提供されていること」(ソフトワン代表・前川裕伸氏)が大きな要因です。
 
ソフトワン代表
前川裕伸氏
「勤怠管理のように目的を絞ったASPシステムが、どんな企業でも手軽に導入できて大きな効果を発揮するには、簡単・確実・低価格という3要素が不可欠です。指紋による簡単・確実な認証は当然としても、開発ツールのライセンス料を考えると低価格化という面ではこれまで限界がありました。しかしSREXシリーズが登場して開発ツールが無償で提供されたことで、これを組み込んだシステムの低価格化が可能になりました」
 

開発ツールキット「SREX-SDK2」については、「あらかじめ用意されているサンプルプログラムが理解できる人なら問題なく使えます。具体的には、EXCELのマクロやVBがわかる人なら充分に使いこなせるのではないでしょうか」というのが前川氏の感想です。


柔軟な拡張性がポイント
  「TrueTime」は、企業が実際に活用する中で評価を高めています。勤怠管理システムに必要な機能をすべて備えているのは当然ですが、「豊富な機能を自慢するのではなく、企業にとって本当に必要な機能をできる限り使いやすく提供し、しかも企業の成長や環境の変化に応じて柔軟に対応できる拡張性を持つこと」がポイントで、企業規模を問わず、タイムカードを使用していたあらゆる企業へとユーザー層が広がっています。稼働環境を選ばないことも好評の一因で、数年前のパソコン環境でも軽快に稼働します。
  「TrueTime」を活用するユーザーの感想として興味深いのが「勤怠管理とは従業員を管理するというより、従業員の権利を守るためのシステムである」ということです。勤務時間の正確な記録は、企業側だけでなく従業員側にもプラスとなることが理解されるようになり、これが紙のタイムカードとの本質的な違いだとの見方も生じています。
  さて、指紋認証による簡単・確実な操作が「TrueTime」の大きな魅力であることは事実ですが、指紋をはじめとする生体認証も「あくまでも数ある認証デバイスの一つ」というのが前川氏の考え方です。
  「個人の生体特徴を利用する生体認証の利便性は明らかですが、いずれを採用するかについてはコストとの兼ね合いです。生体認証に限らず個人認証において絶対的な手法がない以上、特定の認証技術にこだわることなく、目的と環境に見合った最適の認証手法を選択して組み合わせていく」基本姿勢を貫いています。そして「目的に合った最適な認証デバイスを検討するためにも、開発ツールキットの無償提供は重要な要素」と述べています。

取材日:2009年1月

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