酒造りをIoTでトータルにサポートする「もろみ日誌クラウド」は、2025年11月付でアップデートをおこないました。最新バージョンではお客様からのヒアリングをもとに、きめ細かな部分にこだわった使い勝手の向上や新たな機能も追加しています。今回のアップデートで特に目玉の機能について以下にご紹介していますので、もろみ日誌クラウドをすでにお使いのお客様も、これから導入をご検討中のお客様も、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
もろみ日誌クラウドは酒造りの温度管理にかかる手間を自動化で削減、酒質維持や作業効率化をサポートするシステムです。
【主な機能】

「SV計画値」とは、温調器の設定温度(SV値)を事前に登録しておく機能です。これにより、仕込み工程を計画通りに進められ、温度管理の手間を大幅に削減。人手に頼らず自動化が進むことで、杜氏や蔵人の負担を軽減します。

計画値の設定は、以下より選択できます。
SV計画値の設定手順は、以下の通りです。
名古屋国税局が提供する管理指標「もろみエール」に対応しました。3つの管理指標「溶解度」「発酵度」「発酵/溶解比」を自動計算。グラフ表示や過去データとの比較が可能です。これにより発酵の進行を“見える化”し、これまで経験に頼っていた判断を客観的におこなえるようになります。
管理指標の表示手順は、以下の通りです。


「もろみ製造帳」と「もろみ経過簿」を1枚にまとめ、シンプルに管理可能。製造帳と経過簿を1枚で管理したいという声に応えました。

2枚タイプの帳票は、両面印刷で見開きで綴じれるようになりました。これまで1事績ごとの印刷が必要でしたが、この度の一括印刷対応で、紙の効率利用と作業時間短縮を実現しました。最大10事績まで選択が可能です。

サーマルUSタンクなどには、品温用とブライン用の2種類の温調器が搭載されています。
今回のアップデートでは、温調器のメイン・サブ設定により、品温用とブライン用の2系統の計測データを一元管理でき、モニタリング画面に一つの事績として表示できまるようになりました。これにより、もろみ品温とブライン温度を両方確認した上で設定温度の判断ができ、遠隔からでもスムーズな温度管理がおこなえます。

なお、品温はメインとして自動記録がおこなわれますが、ブライン(サブ)は設定温度の変更のため画面に表示するのみとなり、記録はおこないません。
これまでスマホのみだった「計測器一覧表示」を、Windowsアプリにも搭載しました。複数タンクの一覧をPCで常時表示することで、現場のPCを中心とした運用がスムーズになります。

「誰が・いつ・操作したか」を記録。誤操作などを管理者が把握でき、トレーサビリティ(追跡性)が強化されます。
設定温度(SV)操作ログは、手動の場合は登録されているPCまたはスマホ名、本体で直接操作した場合は「温調器本体」と表示されます。

計測中に計測器が故障した場合でも、途中で交換が可能になりました。これにより、データ欠損のリスクを減らし、安定した記録が続けられます。

その他にも、アプリが使いやすくなるように細かな修正をおこなっています。
今回のアップデートは、
といった、現場の声を反映した実用的な改善を中心におこないました。
「もろみ日誌クラウド」は、酒造りの伝統を守りつつ、DXによる効率化と品質向上を両立する強力なツールへと進化しています。
導入を検討されている方は、今回のアップデートを機にぜひご検討ください。
今回もろみ日誌クラウドの一部機能をご覧になり、実際のアプリ画面をみてみたい…と興味をもたれましたら、デモを交えてのご紹介も可能です。
製品貸し出しのご相談も受け付けていますので、使ってみないと使い勝手やメリットがわからないという方もお気軽にお問い合わせください。