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Q.ASPIマネージャやmini Portドライバは何のためのソフト?

●SCSIドライバについて●
ASPIは Advanced SCSI Programing Interface の略で、Adaptec社によって提唱されたインターフェイス規格案です。

これは、SCSIデバイスドライバやユーティリティプログラムのためのものであり、SCSIホストアダプタ(SCSIカード)の違いを吸収するものです。
ASPI提唱前はSCSIホストアダプタごとにデバイスドライバ開発が必要でしたが、提唱後はASPI対応のデバイスドライバがあれば、SCSIホストアダプタ(SCSIカード)の種類に関係なくSCSI機器が使えるようになりました。

ASPIマネージャはASPI仕様に基づいたSCSIホストアダプタ専用のドライバです。
DOSでSCSIを使用する場合には、使用するSCSIホストアダプタ用のASPIマネージャを用意する必要があります。

mini Portドライバは、Windows95(NT4.0)用のSCSIホストアダプタ専用ドライバです。
Windows95には、
...と、「ASPI」と同じような仕組みがあります。
Windows95の場合mini Portドライバがあるため、ASPIマネージャを用意する必要はありません。(WindowsNTでは、SCSI機器によってはASPIを用意する必要があります。)
REXシリーズのミニポートドライバは、製品型番.mpd というファイルで提供されています。

Windows95/NT4.0用のASPIはWinASPIと呼ばれています。
Windows95では標準で用意されています。
(WindowsNT4.0の場合は、別途用意する必要があります。弊社の場合、WindowsNT4.0に対応した32ビットWinASPIを用意しています)

Q.SCSIコンフィグレーションユーティリティの機能がよくわからないのですが?

「SCSIコンフィグレーションユーティリティ」はSCSI構成の既定値の設定、変更、参照を行うためのユーティリティです。

REX-PCI30、REX-CB31などに添付されているSCSIコンフィグレーションユーティリティ画面を参考にしながら、見ていきましょう。

●PCIバーストモード●

データ転送における転送モードの一種です。
1回のアドレス指定で複数のデータをまとめて連続的に転送するモードで、これを有効にするとデータ転送速度が向上します。
ISAバスにはありませんでしたが、PCIバスには実装されています。

●パリティ●

データの信頼性をあげるために専用の信号線を使っておこなうエラー検出を、パリティチェックといいます。
データをあるビット数ごとに区切り、1の個数が常に偶数(または奇数)になるように0か1をエラー検出用信号線に流します。
転送後に1の個数を調べて奇数(または偶数)になっていたら、エラーとして検出します。

パリティチェック機能のあるSCSI機器は、ディップスイッチにより「ON−OFF」の設定をおこないます。
PC−98シリーズ用として売られているドライブは、OFFとなっています。 (NEC純正ボードがこの信号線を使用しないため)

●ディスコネクト/リコネクト●

大量のハードディスクを初期化する場合など時間のかかる処理を行う場合、 ターゲットはいったんイニシエータとの接続を断ち切って(ディスコネクト) バスを解放し、 コマンドが完了してからターゲットはイニシエータに対し、再び接続(リコネクト)します。
この機能により、SCSI機器がコマンド処理をしている待ち時間はSCSIバスを解放し、ほかの機器が使用できるようになりました。

HDDのストライピング(RAID0)を組むには、このディスコネクト・リコネクトの命令が必要です。
RAIDを組む場合、並行処理の利点を生かすコマンドキューイング機能も有効にしておきましょう。
※HDDのストライピング

複数のHDDを1台に見立て、並行して動作させることにより転送速度の高速化をおこなう機能。

※RAID

RAID0からRAID5まで6つのモードがあります。
「ストライピング」はRAID0の機能です。 その他の機能としては、複数のHDDデータを相互にバックアップし、障害が起こっても復旧できるRAID1があります。
Windows 2000ではソフトウェア的にRAID処理をおこなう機能が標準で用意されています。また、 Mac用SCSIボードREX-PCI33P/PCI34PにはソフトウェアRAIDを実現するSoftRAIDが添付されています。
※SoftRAIDのベンチマーク → REX-PCI33P編REX-PCI34P編

●コマンドキューイング●

コマンドが終了する前に次のコマンドを受け取っておく機能です。
コマンドを先行して受け取っておき、効率がよいと思われる順番にならびかえて実行します。
HDD上に点在するデータのシーク動作が効率的に行われるため、大幅に処理が速くなります。
この機能を使用する場合、ディスコネクト・リコネクトを有効にする必要があります。

●転送方式●

非同期転送と同期転送を参照

●SCAM●

SCSI Configure AutoMagically(SCSI−IDの自動設定)の略。
SCAMはSCSI−IDを意識せずに、接続すれば動作する(プラグアンドプレイ)という規格です。ホストアダプタがバスをスキャンしていき、SCAMモードに設定されているデバイスには自動的に空いているSCSI−IDを割り当てます。
このSCAM機能を備えていない機器の場合やIDを固定したい場合は、固定ID設定をすれば混在が可能になっています。
Q.「BIOS ROM」って何のためにあるのですか?

●SCSI BIOSについて●
SCSI BIOSは、マザーボード上のBIOSからSCSI装置を認識するためのソフトウェアです。
具体的には、パソコンの電源を入れると...
  1. マザーボード上のBIOSがロードされ
  2. そこからSCSI BIOSを読み込み
  3. SCSI装置を認識します
起動後は、SCSIボード用ドライバによりSCSI機器は制御されます。

SCSI BIOSはSCSIに接続したHDDをIDEハードディスクに見せかける機能(PC/AT互換機)がありますので、SCSI HDDからOSをブート(起動)できるように設定できます。

SCSI BIOS設定画面は、メーカー、ボードによって異なります。
RATOC SCSI PCIボードのSCSI BIOS設定例

SCSI BIOSはROM(Read Only Memory)にかかれており、たいていは専用のユーティリティを使ってBIOSデータのアップデートができるようになっています。
弊社SCSIボード(REX-PCI30HXを除く)は、このROMに書き換え可能なFlashメモリを採用しています。

※SCSI PCカードやSCSI BIOSを搭載していないREX-PCI30HXにはこのSCSI BIOSが搭載されおらず、またPCカードスロットの認識がOS起動後に行われるため、以下の制限があります。
また、Open Firm Ware(オープン・ファームウェア)は、Power Macintoshマザーボード上のROMに入っているソフトウェアです。
電源を投入するとこのOpenFirmWareプログラムが実行され、PCIボード上のROMにあるOpenFirmWare用データをもとにハードウェアのデータベースを構築し、OSの起動が始まります。
弊社のMac用SCSI PCIボードはOpen Firm Wareに対応していますので、セットアップなどの拡張作業がスムーズなものとなっています。

※補足
iMacや新PowerMacintosh G3からは、ROM上にあったOpenFirmWareの一部がハードディスクに置かれるようになりました。この仕様の変更により、1999年2月以前にご購入いただいた弊社SCSIボードでは、ボードに接続した機器からのブートができません。
SCSIボード上のROMは書き換え可能なFlashメモリを採用していますので、OpenFirmWare用データのアップデートにより対応しています。 (ドライバダウンロードのページより入手いただけます。)

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