Q.「SCSI」って何ですか?
●SCSI概要●
- Small Computer System Interface の略
もともとは小型コンピュータシステム、補助記憶装置用に考え出されました。
- SCSIは規格
物理的仕様(ケーブルやコネクタ、電気信号など)と論理仕様(機器間のやりとりの取り決め)からなります。
磁気ディスク、テープ、光ディスク、プリンタなど各種周辺機器装置を、同一環境で結合するコントローラインタフェースです。
- 代表的なSCSIデバイス
ハードディスクドライブ、CD-ROMドライブ、MOドライブ、テープドライブ、スキャナ、プリンタ、Zipなど
SCSIバスに接続された装置をSCSIデバイスといいます。
●SCSIの特徴●
- 汎用I/Oコントローラインタフェース
- 1本のSCSIバス上に、最大8台(ワイドの場合は16台)まで接続可能です。
- SCSI機器はデイジーチェーン(数珠つなぎ)接続されます。
これは以下の場合重要です。
- 3系統(SCSIケーブルを接続する口が3つ)以上あるSCSIボードで、SCSI機器に接続できるのは2系統まで。(接続が枝分かれすることはありません)
- SCSIバスの両端に接続するターミネータは1つでも3つでもなく、2つ。
各機器の識別方法については、SCSI ID参照
- 双方向対等関係(ターゲットとイニシエータ)
-
SCSIバスに接続されたどのデバイスも、イニシエータであり、ターゲットでありえます。
イニシエータとはSCSIバス上で命令を出す装置であり、その命令を受け取る装置をターゲットといいます。
ほとんどの場合、イニシエータはSCSIホストアダプタ(SCSIカード)であり、ターゲットはSCSI機器(厳密にはディスクコントローラ)となります。
ターゲットからの読み出し命令にしたがって、SCSI機器はデータの読み出しを行います。
- 同時平行動作(マルチタスク)
- 複数のSCSIデバイスが、同時に平行動作可能
時分割で処理されているので、ある瞬間にはイニシエータとターゲットの2台のデバイスのみがSCSIバスを占有しています。
よって、SCSI機器(=ターゲットデバイス)同士が影響を及ぼしあうことはありません。
これは、たとえばUltraSCSIとFastSCSIのターゲットが混在する場合、
両者は影響しあうことなくそれぞれの機能を使うことができることを意味します。
- ディスコネクト、リコネクト
ディスコネクト/リコネクト参照。
Q.FAST SCSIとかFast-20とか...なにが違うのですか?
●SCSIの歴史●
下表の通り、FAST SCSIは最大転送速度(同期転送)10MB/secのSCSI-2規格、Fast-20は最大転送速度(同期転送)20MB/secのSCSI-3規格です。
SCSIは、従来の仕様と互換性を保ちながら機能が追加されています。
SCSI-1からSCSI-3の仕様の混在は、一部機能が使えなくなることはありますが特に問題ありません。
(シリアルSCSIやディファレンシャルとは互換性がありません)
ただし、機器のもつ性能を引き出すためには、低速デバイスと高速デバイスの混在は避けた方がよいでしょう。
- 最大SCSIバス長には、SCSI機器内部バスの長さも含まれます。
- 最大接続デバイス数には、SCSIホストアダプタも含まれます。
| 規格 |
概要 |
最大転送
速度
(MB/sec) |
データ幅
(bit) |
最大SCSIバス長(m) |
最大接続
デバイス
数 |
REX
シリーズ |
シングル
エンド |
ディファレ
ンシャル |
| HVD |
LVD |
| SASI |
1979年米シューガート社が、小型磁気ディスク装置インタフェースとしてSASI発表
ディスク装置などに幅広く使われ、業界に定着する |
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|
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|
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|
|
| SCSI-1 |
1986年、SCSIが正式にANSIスタンダードとなる。
(ANSI X3.131-1986)
統一コマンド体系(CCS)、ディスコネクト機能、同期転送機能、差動(ディファレンシャル)、パリティ信号などが追加された。
|
5 |
8 |
6 |
|
25 |
8 |
REX-5535
REX-9835
REX-4835 |
[SCSI-2]
Fast SCSI
|
1994年、SCSI-2が正式にANSIスタンダードとなる。(ANSI X3.131-1994)
転送の高速化、コマンドキューイング、SCSI-1では未定義のSCSI機器(テープ、CD-ROM、スキャナ、プリンタetc)コマンドの追加など。 |
10 |
8 |
3 |
|
25 |
8 |
REX-5536
REX-9836
REX-4836
REX-9530X
REX-5572
REX-9872 |
[SCSI-2]
Fast Wide SCSI |
1996年、8ビット固定だったデータ幅を16/32ビットに。 |
20 |
16/32 |
3 |
|
25 |
16 |
|
[SCSI-3]
Ultra SCSI(Fast-20) |
(ANSI X3.277-1996)
|
20 |
8 |
1.5 |
|
25 |
8 |
REX-R231
REX-CB31
REX-CB31P
REX-PCI30
REX-PCI30P
REX-PCI30HX |
| 8 |
3 |
|
25 |
4 |
|
| Ultra Wide SCSI |
(ANSI SPI-2) |
40 |
16 |
- |
25 |
- |
16 |
|
| 1.5 |
- |
- |
8 |
REX-CB32
REX-CB32P
REX-PCI31
REX-PCI32
REX-PCI32P
REX-PCI33
REX-PCI33P
|
| 3 |
- |
- |
4 |
| Ultra2 SCSI(Fast-40) |
(ANSI X3T10/1142D) |
40 |
8 |
未定義 |
25 |
12 |
8 |
|
| Ultra2 Wide SCSI |
|
80 |
16 |
未定義 |
25 |
12 |
16 |
REX-PCI34
REX-PCI34P
|
Ultra160
SCSI
(Ultra3 SCSI)
|
|
160 |
16 |
未定義 |
未定義 |
12 |
16 |
|
| Ultra320 SCSI |
|
320 |
16 |
未定義 |
未定義 |
12 |
16 |
|
※上記の表は、
STA(SCSI Trade Associates)の規格を参考にしています。
※SCSIバスの転送速度は、以下の方法で高速化がすすんできました。
- バスクロック(転送のタイミング)を2倍にあげる
SCSI-1(5MB/sec) → SCSI-2(10MB/sec) → SCSI-3(20MB/sec)
- データ幅(並列にならぶデータ線の本数)を2倍にする
Fast SCSI(10MB/sec) → Fast WIDE SCSI(20MB/sec)、
UltraSCSI(20MB/sec) → UltraWIDE SCSI(40MB/sec)、
Ultra2 SCSI(40MB/sec) → WIDE Ultra2 SCSI(80MB/sec)
※「Wide」に対し、Wideでない従来のデータ幅のSCSIを「Narrow」といいます。
Q.SCSIでよく耳にする「SCSI ID」って何?
●SCSI ID●
【IDとLUN】
+ID0−LUN0〜LUN7
| (ロジカルユニット)
+ID1−LUN0〜LUN7
|
: |
それぞれのSCSI機器は0〜7番までのSCSI IDをもちます。
その番号によってSCSI機器へのアクセス制御が行われるようになっています。
1つのSCSIボードに重複したSCSI IDをもつ機器を接続した場合、正常に動作しません。
なお、
SCAM機能をサポートしたSCSI機器で揃えれば、自動的にIDを修正されるように設定できます。
SCSI IDは、SCSI機器の背面にあるディップスイッチ、ロータリースイッチを操作して設定します。
7番はホストアダプタ(=SCSIカード)に予約されています。
LUN(ロジカルユニット番号)により、1つのターゲットに8台まで装置(ロジカル・ユニットと呼ばれる)を接続することが可能です。
たとえば連装CD−ROMやPDなどは、LUNによって1つのIDでも複数のメディアを使うことができるようになっています。
REX-9530、REX-PCI30、REX-PCI32の場合、IDとLUNの確認は、添付の「
SCSIユーティリティ−SCSI機器接続確認」で確認することができます。
一般的なHDやMOはLUNは1つ("0"のみ)しかもたないので、1台のパソコンには最大7台のSCSI機器をつなぐことになります。(Fast SCSIの場合)
※UltraSCSI(Fast-20)などさらに高速な規格の場合は、接続する機器の数と長さの制限が厳しくなっています。
SCSIの歴史「最大SCSIバス長」と「最大接続デバイス数」参照
Q.「転送方式」ってなに?
●非同期転送と同期転送●
ターゲット−イニシエータ間の転送方式により分類されます。
※「同期」とは、データ転送を行なうとき、送信側と受信側タイミングを合わせることです。
- 非同期転送
- 送信側が受信側に確認を取りながら、タイミングを合わせます。
具体的には、送信側(SCSIの場合ターゲット)がREQ(REQuest)信号で「送信するよ」の合図、
受信側(SCSIの場合イニシエータ)からACK(ACKnowledge)信号で「受信OK!」の合図を受け取ってから、データ送信をはじめます。
(このような手続きをREQ/ACKによるハンドシェークといいます)
データ以外の情報の転送も行なわなければならないので転送効率はあまりよくありませんが、確実な転送が可能です。
- 同期転送
- 受信側が送信側にタイミングを合わせます。
送信側が送信データの中にタイミングを取るための信号を組み込んで送信し、受信側がこの信号によりタイミングを合わせます。
受け手側からの「受信OK!」を待たなくてもよいため、非同期よりも高速にデータ転送ができます。
SCSI機器によっては高速な同期転送についていけない場合もありますので、転送不具合が発生したときは同期転送速度を落としたり、非同期転送にしてみるとよいでしょう。
Q.PCIボードで採用している「32ビットPCIバスマスタ転送」って高速?
●バスマスタ方式とPIO方式●
SCSIホストアダプタのデータ転送方式によって分類されます。
- バスマスタ
- SCSIホストアダプタのDMA(Direct Memory Access)機能による転送。
DMAはCPUに負荷をかけずに、SCSIボード自身(ボード上のコントローラチップ)がI/O転送を行うものです。
CPU負荷が軽いため、マルチタスクOS(Windows95をはじめWindowsNT、MacOS 8、OS/2、UNIXなど )には特に有用です。
PIO方式にくらべ高価ですが、高速なデータ転送が可能になります。
弊社SCSI PCIボードとSCSI CardBus PCカードはバスマスタ転送のSCSIホストアダプタです。
※16ビットバスではバスマスタの高速転送にマザーボード側が追いつかないことがありましたが、32ビットバス(PCIバスやCardBus)では安定した高速転送が実現します。
PIO
- データ転送にCPUのI/O転送を使うものです。
CPU占有率が高くなりますが、CPUの処理能力に比例した高速転送が可能です。
※従来型のPCカード(16bit PCカード)はDMAがサポートされていないため、PIO方式になっています。
Q.接続可能SCSI機器に「シングルエンドタイプ」とありますが?
●シングルエンドとディファレンシャル●
信号線のタイプにより分類されます。
一般的なSCSI機器はほとんどがシングルエンドタイプとなっています。
- シングルエンド
- 1本の信号線でデータを転送する方式。
ある基準電圧(しきい電圧)より高い場合を1、低い場合を0としてデータを判別します。
パソコン用SCSI機器の一般的な信号方式として、現在広く普及しています。
【長所】単純な構造で経済的
【短所】ノイズや信号の減衰に弱い
- ディファレンシャル
- +と−の2本の信号線でデータを転送する方式。
+信号線の電圧が−信号線の電圧より高いときを1、低いときを0とします。
実際には、+信号線の電圧から−信号線の電圧をひいた値が、正か負かで判定をおこないます。
【長所】ノイズや信号の影響を受けにくい(+と−にほぼ同じレベルのノイズが乗るため、打ち消しあう)
【短所】高価
- HVD(High Voltage Differential):
信号線への供給電圧は5Vと高く、消費電力も大きい。
シングルエンドとの混在はできません。
- LVD(Low Voltage Differencial):
信号線への供給電圧は3.3Vとし、HVDに比べ消費電力を削減しました。
シングルエンドとの混在は可能です。(LVD対応機器はシングルエンド型として動作)
Ultra2で採用されています。
Q.「アクティブターミネータ」「ターミネータ用電源(Term Power)」ってなに?
●ターミネータについて●
ターミネータとは、SCSIバスの物理的な終端(両端)につける抵抗のことで、信号の反射ノイズを吸収する役目があります。
ターミネータには集合抵抗による抵抗分圧器であるパッシブターミネータと、シリーズ抵抗とボルテージレギュレータからなるアクティブターミネータがあります。
簡単に言うと、パッシブターミネータは単純な抵抗で安価、アクティブターミネータは安定化電源回路と抵抗からなり信頼性が高いが価格も高めといったところです。
特にSCSIケーブル長かったり高速転送のデバイスがある場合は、パッシブターミネータだと動作が不安定になる場合がありますので、アクティブターミネータをおすすめします。
※シングルエンドとディファレンシャルのターミネータは、コネクタ形状が同じであっても互換性はありません!
ターミネータ用電源(Term Power)は、ターミネータを駆動するための電源で通常はSCSIインターフェイスからSCSIバスに対して供給します。
PCカードの場合、PCカードスロットの電源容量の関係でSCSIバスに対して供給できませんので、SCSI機器(いずれか1台)側でターミネータ用電源を供給する必要があります。
※弊社SCSI PCカードは、PCカードの電源のみで動作可能なアクティブターミネータを内蔵しているため、タームパワーを供給していないZipドライブ、MD DATAドライブの使用も可能となっています。
Q.いろんなケーブルやコネクタがあってよくわかりません?
●ケーブルとコネクタ●
SCSI機器の接続に利用されるケーブルは、コネクタの形、ケーブルの長さ・電気的な特性などにより分類されます。
SCSIコネクタは、おもに以下の種類となります。
コネクタ形状や信号アサイン(どのピンにどの信号が流れるか)は、SCSI規格では「推奨」であるため、上記以外にもメーカー独自のコネクタが存在します。形状が似ていても信号アサインが異なる場合がありますので、接続の際注意する必要があります。
また、ピンにはオス(接続部分のピンがでている側:凸)とメス(ピンがささるようになっている側:凹)があります。
周辺機器がオスならばケーブルはメス、周辺機器がメスならばケーブルはオスを用意しなければピン形状が同じでも接続できません。
ケーブルの長さについては、短いほど動作の安定性が高くなります。
特に外部接続タイプについてはケーブルの品質・長さの影響を受けやすいので、機器の設置場所などを工夫し、なるべく短くなるよう努めましょう。
なお、規格のケーブルの長さの制限には、SCSI機器の内部にある配線の長さ(1台につき約15cm)が含まれています。
ケーブルで重要な要素の1つが「品質」です。
ケーブルの電気的特性に影響があるのは、ケーブルのインピーダンス(交流的な抵抗値)です。
インピーダンスが高い(ハイインピーダンス)ほど品質がいいケーブルといえます。
古いSCSIケーブルにはインピーダンスの低いものが結構あるので、接続の際には注意しましょう。
特にハイインピーダンスのものとそうでないものを混在すると、ケーブルの境目で信号の反射(ノイズ)が発生し、動作が不安定になることがあります。
ケーブルの品質は1つのバスで統一するのが理想ですが、どうしても異なる品質のものを混在させる場合は、パソコンに近い側にハイインピーダンスのケーブルを高速SCSI機器とあわせて設置しましょう。
高速転送される距離が短くなれば、反射が生じても問題なく動作することがあります。