【開発事例】外部出力のない機器からデータを取り出し!ネジの品質検査をDX化

人手によるネジの検査作業を自動化したい

このネジメーカーでは、品質検査のために生産されたネジからいくつかをサンプルとして取り出し、試験機で打ち込む時間を計測して品質を判定しています。ネジの種類ごとに判定基準が異なり、それらは台帳で管理されています。検査結果は表示器を目視で確認し、手作業で記録しています。
この作業をデジタル化し、プログラム処理によって効率化したいというご相談をいただきました。

外部出力がない機器のデータをどう取り出すか

試験機はリレー制御を使用しており、電気信号を機械的に処理してネジのねじ込み開始と終了を検出し、表示器に表示しています。このシステムには電子的なデータ処理が含まれていないため、パソコンなどにデータを直接入力することができません。そのため、どのようにしてデータを取り出すかが課題となりました。

専用ユニットを開発、データ出力を実現

そこで当社は、表示器に接続されている信号線に注目しました。試験機メーカーから回路図を提供してもらい、必要な電気信号を取り出しました。この信号を使ってネジのねじ込み開始と終了を判定し、外部インターフェイス(RS-232C)に出力するためのマイコンユニットを開発しました。

プログラム運用により作業効率が大幅に向上

データをデジタルで取得できるようになれば、パソコンでの処理が可能になります。これまで人手で行っていた計測値の照合や記録、日報や期間報の作成を、データベースとプログラムを使って自動化しました。台帳はすべてデジタル化され、サンプル検査時にはこのデジタルデータをもとに自動で判定が行われます。
これにより、作業の負担が大幅に軽減され、人的ミスの防止にもつながっています。また、検査の記録がデータベース化されることで、品質改善に役立てやすくなりました。

提供するおもな機能

  • 日常業務:検査結果、検索、日報等の出力
  • データベース:更新、出力、バックアップ
  • メンテナンス:マイコンの動作確認

デジタル化から取り残された機器のデータを取り出す技術

検査に用いられる機器は、ラインで使用される機器と比べて更新の機会が少なく、長期間使用されるケースが多々あります。本件は30年以上前にスタートし、ハードウェアの寿命やOSのアップデートによる更新が必要な際には、その都度ご相談を受け対応してきました。
このように、設備の入れ替えを行わずに、現場で必要とされるデジタル化をサポートできることが、当社の強みです。

デジタル化にお困りのお客様

どうデジタル化したいのかのイメージはあるけれど、具体的にどうすればよいかわからず、どこに相談すればいいかもわからない。そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。当社では、お客様が実現したいイメージを伺い、実現可能性を検討した上で、ご提案に基づく概算と開発計画をご提示いたします。

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既存の機器を無線化、「RS-232C変換アダプターシリーズ」

製造装置や計測器に多く採用されているRS-232Cインターフェイス。一方、パソコンやモバイル端末はUSB、無線通信が主流になっています。当社はインターフェイスメーカーとして、現在でも多くのRS-232C製品を開発し、市場に供給しています。

ロングセラーのUSB変換のほか、無線への変換やLAN接続対応など豊富に取り揃え、お客様のニーズに合わせて選択が可能です。コネクタ変更や外部からの電源供給など、カスタマイズのご相談にもお応えしています。

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既存の機器をIoT化、「IoT通信キット」

アナログ信号のデジタル化、IoTデバイスの開発経験を活かして製品化したのが「IoT通信キット」です。これは制御盤などの無電圧接点、RS-485、RS-232Cなどからの信号を無線化し、ゲートウェイを介してAWSクラウドに接続できる開発キットです。

当社にはハードウェアだけでなく、クラウド、アプリケーションまで一貫した開発実績があり、ワンストップでの対応も可能です。既存機器のIoT化にお悩みの際にも、遠慮なくご相談ください。

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