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パソコン&スマートフォン快適化談話(パソコン編)

第6章 パソコンの音楽を本格サウンドで楽しもう!


〜 PCオーディオ機器 〜


パソコンのサウンドを高音質で聴く

ちか ノートパソコンの音質を何とかしたいです。音楽だけじゃなく、動画も音質がものたりないと楽しさ半減なんですよね…。
ドクター パソコン標準の内蔵スピーカーは、「AVパソコン」など音質重視の設計でない限り、システム音を鳴らすためのものと考えた方がいいと思うよ。特にノートPCは内蔵できるスペースがタイトだしね。
ちか パソコンのイヤホンジャックに、高音質ヘッドホンをつなげたら改善されるでしょうか。
ドクター ある程度はよくなるけど、せっかくのヘッドホンの実力をフルに発揮できているかというと疑問だね。イヤホンジャックからは、ノイズがいっぱいのパソコン内部でデジタル−アナログ変換されたオーディオ信号が出力されるわけだからね。
ちか じゃあ、いい音で聴けるのは、AVパソコンでだけってことですか。
ドクター いや、そこでおすすめなのが「PCオーディオ」。これは、パソコンにオーディオ処理を専門におこなう機器を接続して、高音質化するものなんだ。パソコンをAV機器に例えると、内蔵スピーカーを使う方法はコンパクトなCDラジオ、PCオーディオは好みのアンプやスピーカーを組み合わせて構築するオーディオシステムに似ているね。
ちか PCオーディオ…って難しくないですか?
ドクター パソコンのUSBポートを活用するUSBオーディオなら、簡単に導入できて選択肢も広いからはじめやすいんじゃないかな。「USBヘッドホンアンプ」は、パソコンのUSBポートから音楽データを受け取ったら、オーディオ信号に変換してヘッドホンに出力するんだ。ドライバーのインストール不要で、USBに挿すだけで使えるモデルもあるしね。例えばエントリーモデルのUSBヘッドホンアンプ「REX-A1648HA1」は、手軽にはじめるのに最適だと思うよ。
 
USBヘッドホンアンプ
REX-A1648HA1
製品ページを見る
前面にはヘッドホン出力(標準)と
ボリュームを装備。
背面にはアナログ出力(RCA)。
USB DACとしても使えます。
ちか パソコンからはデジタルデータとして取り出すから、パソコン特有のノイズの影響がうんと小さくなるんですね。これなら難しい設定とかもないし、はじめられそう。
ドクター これからPCオーディオをはじめるなら、RATOC Audio Labのサイトも見てみるといいよ。
⇒PCオーディオ導入マニュアル > 1.パソコンの音源を再生する

「ハイレゾ」でさらなる高音質化をめざす

ドクター パソコンでも、解像度の高さで高音質を実現するハイレゾ音源の再生が可能だよ。(⇒ハイレゾ音源についてはポータブルオーディオ製品の章を参照)
ちか ハイレゾ再生するための機材とかは必要なんですか?
パソコンとオーディオをつなぐアダプタが、24bit/192kHzや24bit/96kHzに対応している必要があるんだ。前で紹介したREX-A1648HA1が対応するのは、型番で察しがつくかもしれないけど16bit/48kHzまで。これでもハイレゾ音源の再生自体はできるけど、16bit/44.1kHzにダウンサンプリングされていまう。ハイレゾのまま再生したいなら、コレをすすめるよ。
USBヘッドホンアンプ(24bit/96kHz対応)
REX-A2496HA1
製品ページを見る
前面にはヘッドホン出力(標準)と
ボリュームを装備。
背面にはアナログ出力(RCA)。
USB DACとしても使えます。
ドクター この製品もドライバーのインストールなしに使えるけど、ハイレゾでの再生方法はOSのバージョンや再生ソフトによって違うんだ。マニュアルやWebサイトなどを確認しながら設定すればいい。(⇒PCオーディオ導入マニュアル > 2.高音質で再生する
ちか 96kHz以上のビットレートで聴こうと思うと、ソフト側で設定が必要になるんですね。
ドクター さらに高サンプリングレートの24bit/192kHz音源を聴きたいなら、REX-Aシリーズの上位のRALシリーズになる。
24bit/192kHz対応USBオーディオ機器
DAC内蔵ヘッドホンアンプ
RAL-24192HA1

入力:光デジタル/USB
出力:アナログ/ヘッドホン
ドライバ:OS標準
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ドクター 仕様以外にも、設計や使用するドライバの影響で、作り出すオーディオ信号の音質が微妙に異なるから、試聴できる店舗などで聴き比べてから選ぶのもいいね。(⇒RAL体験店舗⇒RATOC AKIBAショールーム)
オーディオ機器はスペックだけでなく、自分好みの音かどうかも大切な要素なんですね。
高音質な音源にはもうひとつの流れがあるから、ついでに触れておこう。
今まで言ってきたCD音質の音源やハイレゾ音源はいわゆる「PCM音源」。それとは、符号化の方式がまったく異なる「DSD音源」もインターネット上で配信されている。RALシリーズには、これに対応した機種がある。
DSD & PCM 24bit/192kHz対応
USBオーディオ機器

DSD256 & PCM 24bit/384kHz
バランス駆動/標準シングルエンド両対応USBヘッドホンアンプ
RAL-DSDHA5

入力:USB、S/PDIF
出力:アナログ/ヘッドホン4種
ドライバ:Windowsで要インストール
製品ページを見る
ドクター DSD対応モデルはPCM音源にも対応しているから、DSD音源を再生しなくても、ハイレゾ対応の「ハイエンドUSB DAC」「バランス駆動USBヘッドホンアンプ」として、選択肢に入ってくるね。
ちか DSD音源ってまだ”なじみ”がないのですが、聴く機会はあるでしょうか。
ドクター 特にクラシックやジャズの愛好家なら、DSD対応にする価値はあると思う。DSDをもっと知りたいなら、RATOC Audio Labのサイトに、概要や設定方法が載っているよ。(⇒PCオーディオ導入マニュアル > 3.DSD音源を再生する
・・・・・
ドクター ここで、RALシリーズの音質に関わるこだわりのひとつを紹介しよう。それは、「オーディオ専用クロック」を搭載しているってことなんだ。
ちか オーディオ専用クロック?
ドクター オーディオに限らないんだけど、電子機器はデータを処理するとき、一定間隔で送られる信号「クロック」にタイミングを合わせて動いているんだ。
ちか 一定間隔のリズムに合わせて処理する…ピアノを弾くときに使っていた、メトロノームのようなものですね。
ドクター そうだね。じゃあ、もし、クロックが正確じゃない状態で、音楽を再生しようとするとどうなると思う?
正しいタイミングで再生できないと、元の音楽とはズレちゃいそうですね。どうなるんですか?
ドクター このズレは、ジッターといわれるノイズになってしまうんだ。ほとんどのオーディオアダプタは、パソコンから受け取ったフレームから、クロックを割り出して生成しているんだけど、わずかに不正確なものになるんだよね。本当は、オーディオ専用のクロックをオーディオアダプタに用意して、動作させるのが理想。それをかなえたのが、RALシリーズなんだ。
ちか RALシリーズは、高音質音源に対応しているだけじゃなく、オーディオ専用のクロックまで備えて、きめ細かいところまで音質にこだわっているんですね。最初は簡単にはじめられたらって思ってたけど、どうせならもっと上を、とかも思ってしまうし…。何を選べばいいでしょうか…。
ドクター 今のところハイレゾ音源がないんだったら、とりあえず手頃でインストールや設定がいらないREX-A1648HA1からはじめてたらいいんじゃないかな。より高音質なオーディオ環境が欲しくなったらRALシリーズへとステップアップしたり、次に紹介するアクセサリーでグレードアップするというのも楽しいよ。
・・・・・
ドクター 実はポータブルオーディオ(iPhoneやスマホの音楽を楽しもう!)のところで紹介したポタアンは、パソコンと接続してUSB DACとして使うこともできるんだ。ハイレゾやDSDにも対応しているから、ハイスペックなPCオーディオが楽しめるよ。
 
DSD対応DAC内蔵フルバランス
ポータブルヘッドホンアンプ

REX-KEB03
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REX-KEB02iP
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そっか、家でもヘッドホンできいているのなら、ポタアンをPCオーディオとポータブルプレーヤーの二刀流で使うのもありなんですね。

オーディオアクセサリで音質の変化を楽しむ

ドクター オーディオ機器は、機器そのものの性能以外にも、音質に影響を与える要素があるんだ。
いいヘッドホンやスピーカー、いいアンプ、いいUSBオーディオ機器を選ぶだけでは、十分じゃないってことですか?
ドクター まずはパソコン環境。できれば、オーディオ再生専用としてあげるのがベスト。たくさん機器がつながっていたり、いろんなソフトウェアを起動している環境では、CPUへの負荷や割り込み処理が音質に影響を与えたりするからね。
ちか ながら再生より、音楽再生に専念してもらうのがいいんですね。
ドクター 次にポイントとなるのは、再生に使うソフトウェア。iPhoneといえばiTunes、みたいに管理や入手のしやすさで選ぶことが多いと思うけど、ソフトによって音質もかわる。元のデータは同じでも、どうやって処理して出力しているかはソフトによって違うからね。
どんな再生ソフトウェアを選べばいいですか?
ドクター とにかく聴いてみることだね。foobar2000のように口コミ評価が高い無償ソフトウェアもあれば、JRiver Media Centerのように購入前に試聴できるソフトウェアもあるよ。
ちか 実際に使ってみると、ソフトウェアによって音質だけでなく画面や操作性も随分違うんですね。第一印象では選びきれないので、しばらく触ってみてから決めることにします。
ドクター さらに、オーディオマニアの中では、機器に供給する電源で音質がかわる、というのが定説になっているんだ。この考え方は、USBオーディオ機器にもあてはまる。
ちか

PCオーディオ的には、USBバスパワーの電源品質はイマイチってことですか。

ドクター 特にノートパソコンでUSBバスパワーの出力が抑えられていると、USBオーディオ機器を安定して動作させるには不十分で、ノイズがのりやすくなってしまうんだ。
ちか

USBバスパワー駆動だと外部電源不要でスッキリ接続できていいけど、USBオーディオ機器に供給する電源としては物足りないんですね。

ドクター そんなときは、低ノイズ設計のオーディオ用ACアダプタで、USBオーディオ機器に安定した電源を供給するといいよ。
オーディオ用ACアダプター
RAL-AC05-03
製品ページを見る
【ACアダプタの電圧変化を比較】

縦軸のブレが小さいほど、安定した電源を
供給する能力があることを示しています。
平均的なACアダプタ RAL-AC05-03
USBバスパワーと外部電源の切り替えってどうするんですか?
ドクター これまで紹介したREX-Aシリーズ、RALシリーズの本体には外部電源用のDCジャックがあって、DCジャックに何も接続されていないときはUSBバスパワー、外部電源が接続されているときはUSBからの電源を切断して外部電源から供給されるように設計されているよ。
・・・・・
ちか もとは「iPhone用に集めた音楽を、オーディオでも再生できたら便利だな」というところからスタートしましたが、「パソコンで本格的に音楽を聴くための環境」を考えはじめると、奥が深いんですね。
ドクター あとは、接続ケーブルや設置方法などいろんな要素で音質の変化がみられるんだ。ちょっとでも自分好みの音に近づけるため、とにかく情報収集と試聴の繰り返しだね。

第7章 パソコンが増えても、キーボード・マウス・ディスプレイは1台でOK >>

■パソコン編
第1章 パソコンの画面をテレビやディスプレイで見る 〜マルチディスプレイアダプター
第2章 内蔵ディスクを外付けで活用 〜HDDケース・変換アダプター
第3章 もしものときの心強い味方 〜RAIDケース
第4章 好みの外付けドライブは手作りで 〜ドライブケース
第5章 ハードディスクを入れ替えてどんどん保存 〜リムーバブルケース
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第7章 パソコンが増えても、キーボード・マウス・ディスプレイは1台でOK 〜パソコン自動切替器
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※このページに掲載している内容は、2016年7月現在の情報です。
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